ふでモグラの気ままな日常

読書をこよなく好む早期退職した元公務員が、読んだ本の紹介を中心に、日頃気づいたことや感じたことなどについて、気ままにひとりごとを発信する雑記ブログ

【読書】グリム童話『白はと』

『完訳グリム童話集(二)金田鬼一訳』その64 『白はと』 あらすじ(要約) 王様の御殿の前に梨の木がありました。毎年見事な実を結びましたが、一晩のうちに誰かに持って行かれてしまいました。 王様には若様が三人いて、末のは、脳みそが足りないという評…

【読書】貴志祐介『秋雨物語』ー 絶望と業が交錯する秋の怪異 ー

【あらすじ&ひとりごと】 今回読んだのは、貴志祐介さんのホラー小説『秋雨物語』(2022) 本作は、「餓鬼の田」「フーグ」「白鳥の歌」「こっくりさん」の4つの物語で構成される短編集です。 「秋雨」というタイトル。しとしとと降り続く様が不穏な空気を…

【読書】伊与原 新『翠雨の人』ー 女性科学者・猿橋勝子の矜恃 雨は未来へ降り注ぐ ー

【あらすじ&ひとりごと】 今回読んだのは、伊与原 新さんの小説『翠雨の人』(2025) 日本の女性科学者の草分けで、地球科学者として世界的評価を受けた猿橋勝子の生涯を下敷きにしたフィクション小説です。 科学とは何かを問い、誠実であることの意味を問…

【読書】グリム童話『黄金(きん)の鳥』

『完訳グリム童話集(二)金田鬼一訳』その63 『黄金(きん)の鳥〈KHM57〉』 あらすじ(要約) 昔、王様の御殿の裏に金の林檎がなる木がありました。明朝になると林檎の実が一つ足りないので、王様は番人をつけました。 王様には三人息子がいて、夜、長男を…

【読書】町田そのこ『月とアマリリス』ー 加害と被害のあわい ー

【あらすじ&ひとりごと】 今回読んだのは、町田そのこさんの小説『月とアマリリス』(2025) 町田さんといえば、これまで家族や孤独、再生を描く温かな印象が強ったですが、今回はミステリのジャンルへ挑んだ作品。でも単純なミステリではないですね。やは…