ふでモグラの気ままな日常

読書をこよなく好む早期退職した元公務員が、読んだ本の紹介を中心に、日頃気づいたことや感じたことなどについて、気ままにひとりごとを発信する雑記ブログ

2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

【読書】『戦場のコックたち』深緑野分 著

創元推理文庫(2019) 【あらすじ&ひとりごと】 深緑野分さんの作品を読むのは、『この本を盗む者は』に続いて二冊目です。 以前、『ベルリンは晴れているか』が気になっていたのですが、大戦終結後の戦争小説ということもあり、手にはしませんでした。 でも…

【読書】『さようなら、オレンジ』岩城けい 著

筑摩書房(2013) 【あらすじ&ひとりごと】 岩城けいさんの作品は初読みです。 大学卒業後、単身渡豪された作家さんです。 本書は少し前に書かれたものですが、太宰治文学賞などを受賞され、芥川賞候補にもなったとのこと。 在豪中のご自身のご経験から書か…

【読書】グリム童話集『ならずもの』『兄と妹』

岩波文庫(1979) 『完訳グリム童話集(一)金田鬼一訳』その7 『ならずもの』〈KHM10〉 【あらすじ&ひとりごと】 雄鶏と雌鶏のつがいは、山へ出かけ、クルミをたらふく食べた後、歩いて帰るのが嫌になったため、クルミの殻で小さな引き車を作りました。しか…

【読書】『さよならの向う側』清水晴木 著

マイクロマガジン社(2021) 【あらすじ&ひとりごと】 書店で本書を見かけたとき、昔、山口百恵さんの歌にこんなタイトルがあったなぁと思いながら手にしました。 きっと恋愛小説なのだろうと思い読み始めると、そうではありませんでした。 人が亡くなったと…

【読書】『きみはいい子』中脇初枝 著

ポプラ社(2012) 【あらすじ&ひとりごと】 中脇初枝さんの作品は以前、戦時中の満州で出会った3人の少女の人生を描いた『世界の果てのこどもたち』を読んで、とても感動したことを覚えています。 それよりも前に書かれた『きみはいい子』。 本書は虐待がテ…

【読書】グリム童話集『奇妙な楽人』『十二人兄弟』

岩波文庫(1979) 『完訳グリム童話集(一)金田鬼一訳』その6 『奇妙な楽人』〈KHM8〉 【あらすじ&ひとりごと】 昔あるところに奇妙な音楽家がいました。 一人で森の中を通り抜けながら考え事をしていましたが、考える種もなくなりバイオリンを弾き始めると…