ふでモグラの気ままな日常

読書をこよなく好む早期退職した元公務員が、読んだ本の紹介を中心に、日頃気づいたことや感じたことなどについて、気ままにひとりごとを発信する雑記ブログ

2026-04-01から1ヶ月間の記事一覧

【読書】塩田武士『存在のすべてを』ー ”空白の三年”が突きつける存在の重さ ー

【あらすじ&ひとりごと】 今回読んだのは、塩田武士さんの小説『存在のすべてを』(2023) 1991年に神奈川県で起きた「二児同時誘拐事件」を起点に30年後の現在につながる長編小説です。 読み終えたあと、ずっと頭の中で問いが残り続けるような感覚。感想を…

【読書】グリム童話『たのもしい名づけ親のすずめの話』

『完訳グリム童話集(二)金田鬼一訳』その66 『たのもしい名づけ親のすずめの話』 あらすじ(要約) 昔、牝の鹿がいました。子どもを産んで狐を名づけ親に頼みました。すると、狐は雀にも来てくれと言いました。雀は友達の飼い犬も呼びたいと言い出しました…

【読書】清水晴木『分岐駅まほろし』ー あのときの選択に、もう一度だけ会える場所 ー

【あらすじ&ひとりごと】 今回読んだのは、清水晴木さんの小説『分岐駅まほろし』(2022) 分岐駅まほろしは、人生の「もしも」に心を残した人々が迷い込む不思議な駅を舞台にした五話からなる物語です。 ①もしもあの時、告白をしていたら ②もしもあの時、…

【読書】佐藤 究『幽玄F』ー ただ飛ぶために生きる ー

【あらすじ&ひとりごと】 今回読んだのは、佐藤究さんの小説『幽玄F』(2023) 戦闘機に魅せられ、「飛ぶこと」そのものに人生を捧げた一人の男の軌跡を描いた作品です。 易永 透は幼い頃から空に強い憧れを抱き、高校生のときに友人と三沢基地航空祭を見…