『完訳グリム童話集(二)金田鬼一訳』その66
『たのもしい名づけ親のすずめの話』
あらすじ(要約)
昔、牝の鹿がいました。子どもを産んで狐を名づけ親に頼みました。すると、狐は雀にも来てくれと言いました。雀は友達の飼い犬も呼びたいと言い出しました。
ところが、犬は婚礼に呼ばれて酔っぱらって帰ってきたので、飼い主に縄で繋がれています。
雀は、縄をつつきほぐして犬をはなしてやりました。それから皆で名づけ親の祝いのご馳走の席へ出ました。
犬はうっかりして、またお酒を飲み過ぎました。よろよろとうちのほうへ歩いてはきたものの、とうとう倒れて往来の真ん中に寝転んでしまいました。
そこへ荷馬車がやってきて、犬のからだの上を通ろうとしました。
「馬方、いけない」と、雀が大きな声をあげました。「そんなことすると、お前の命にかかわるぞ」
けれども、馬方はムチを鳴らして三頭の馬を犬のからだの上へ追い立てたので、車輪が犬の四つ肢を砕きました。
狐と雀は、犬をうちへ引き摺っていきました。飼い主は「死んでるじゃないか」と言って、馬方に葬ってもらうことにしました。
馬方は皮くらいは役に立つだろうと、犬を車にのせて出掛けました。
雀は「馬方、お前の命をとってやるぞ」と喚きながら、荷馬車と並んで飛んでいきました。
〔これから先は、「犬と雀」の話とだいたい同じですから省きます。雀が馬の目玉をつつきだす話はなく、ただ馬の頭にとまるだけで、馬方が馬を殴り殺すことになっていますーー訳者記〕
ひとりごと
この物語は、「犬と雀」のストーリーと同じなので、童話集から削除されていますね。
酒で身を滅ぼした犬。酒での失敗は、酒を断たない限り繰り返すのでしょう。いつかはこうなりますね。
人間も飲み過ぎ注意です。
