【あらすじ&ひとりごと】
映画化にもされた長編小説です。
さすがにすばらしい作品でした。
ページが2段書きで500頁を超える長編でも、結果が早く知りたくて、あっという間に読んでしまいました。
ピアノコンクールを舞台に、音楽の世界で人の才能や運命を描く作品です。
登場人物が何とも魅力的で、養蜂家の父親とともに各地を転々とし、ピアノを持たない風間塵15歳。
かつての天才少女として国内外でコンクールを制覇しながらも、母の死によって長くピアノから離れていた栄伝亜夜20歳。
楽器店勤務サラリーマンの高島明石28歳。
優勝候補とされる、栄伝亜夜の幼馴染で名門音楽院のマサル・Cレヴィ19歳など、数多の天才たちが繰り広げる、まさに運命と自身との闘いです。
音楽には程遠い私ですが、文章からピアノの旋律が聴こえるようでした。
ストーリーが緊張を保ちつつ、さわやかに流れ、気持ちのよい読後感でした。
大好きな一冊となりました。