ふでモグラの気ままな日常

読書をこよなく好む早期退職した元公務員が、読んだ本の紹介を中心に、日頃気づいたことや感じたことなどについて、気ままにひとりごとを発信する雑記ブログ

【読書】『ムゲンのi』 知念実希人 著

【あらすじ&ひとりごと】

 

 現役医師の知念実希人さんの作品を読むのは、これで6作目です。上下巻でしたが、今までとは違っていて、とても興味深くさらっと読むことができました。

 

 本作品は、ファンタジーの世界に医療が加わり、さらに推理小説となっています。

 知念さんの医師でありながら医療を超えた創造力のすごさに、いったいどこまで進化するのかなあと思います。

 

 

 若き女医・識名愛衣は、眠りから覚めない謎の病気、通称「イレス」という難病患者3人を担当することになる。

 

 「ユタ」と言われる霊能力者である祖母の助言により、患者を目覚めさせるには、「マブイグミ」という魂の救済をする方法しかないと聞かされる。

 

 愛衣は祖母から受け継いだ能力を使い、「マブイグミ」に挑みます。

 

 この「マブイグミ」という魂の救済方法を行う「ユタ」と呼ばれる霊能力者。今はわかりませんが、沖縄県奄美霊媒師として存在していたそうです。

 

 偶然にも先週、沖縄を訪れた際、私は通りがかりで占術師にシータヒーリングをしてもらいました。

 それも「ユタ」の力を継ぐ方々が今もその力を使い、行っているのかなあと思いました。

 

 話は戻りますが、本作品は医療ミステリーの中にファンタジーありで、とても幻想的です。

 まさに夢幻の世界で、この世界での描写が何ともすばらしい。

 そして、きっちりミステリーとしての伏線が最後につながり、ストーリーの急展開が最後に待っています。

 

 知念さんらしい家族の大切さや、愛情もしっかり伝わってくる作品でした。

 ぜひ五感で味わってください。

双葉社(2019)