【あらすじ&ひとりごと】
東野圭吾さんの作家デビュー30周年記念作品です。
映画化にもされました。
脳死と臓器提供に関わる家族の思いを深く綴った物語です。
東野さんが私たちに投げかける、深く悲しいけど温かい作品です。
夫の浮気で別居状態にある夫婦・播磨和昌と薫子。
娘の瑞穂の私立小学校受験が終わったら、離婚するつもりでいた。
しかしある日、瑞穂がプールで溺れ、集中治療室に運ばれるが、医師からは脳死状態であることを告げられ、厳しい選択を迫られる。
残酷な運命に苦悩する母親の狂気なまでの愛情と奇跡を信じる気持ちに心が苦しくなります。
「愛」と「狂気」は、紙一重のところがあるかもしれませんが、愛の強さゆえであることは、間違いはありません。
法律が出す答えが、人として本当に正解なのか考えさせられます。
でも、考えても考えても正解はわかりません。
ラストは、とても気持ちが救われました。
人は、必ず愛する人がどこかにいるはずです。
そのすべての人に読んでほしいです。