【あらすじ&ひとりごと】
主人公・建築士の青瀬稔は、依頼人・吉野陶太から「あなた自身が住みたい家を建ててください」とY邸の依頼注文を託される。
建築予定地は信濃追分。 建築費用は3,000万円。
青瀬は、バブル崩壊後、赤坂の建築事務所を辞め、妻ゆかりとも離婚するが、同級生の岡嶋設計事務所の所長・岡嶋に拾われる。
Y邸建築の依頼は、青瀬にとってまたとない建築士としての再生の機会となった。
青瀬は、自身の最高傑作「平成すまい200選」に掲載されるY邸を完成させた。
しかし、吉野陶太が引っ越しをしていないことがわかる。
Y邸には、ブルーノ・タウトの椅子だけが残され、青瀬は吉野の失踪について調べる。
一方では、所長・岡嶋は、公共事業のコンペの指名をとるが、賄賂の嫌疑がかかる。
以前、『半落ち』『クライマーズ・ハイ』も読みましたが、さすがに横山秀夫さんの作品は読み応えがあります。
組織と個人をテーマとする横山氏の作品に「家族」への思いが混ざり合い、感動しました。
タイトルの『ノースライト』が美しいです。