ふでモグラの気ままな日常

読書をこよなく好む早期退職した元公務員が、読んだ本の紹介を中心に、日頃気づいたことや感じたことなどについて、気ままにひとりごとを発信する雑記ブログ

【読書】『オルタネート』 加藤シゲアキ 著

【あらすじ&ひとりごと】

 

 ジャニーズ 「NEWS」加藤シゲアキさんの作品『オルタネート』を読みました。

 読み終わるまで少し時間がかかってしまいました。

 というのも、昨日、私は勤め先を退職したことと、年度末もあり3月はなかなか本を読む時間がとれませんでした。

 でも、子どもたちの育成を長年仕事として担ってきた私が、今このときに読んでいたのが加藤さんの『オルタネート』で、偶然にもとても清々しい気持ちにさせてもらいました。

 

 

 デビュー作の『ピンクとグレー』も気にはなっていたのですが、著者がアイドルということもあり、なかなか手に取れずに今となってしまいました。

 

 でも、私の認識違いで、読後はとてもさわやかな瑞々しい気持ちになりました。

 

 本作品は、高校生だけが登録できる「オルタネート」というスマホマッチングアプリを題材にした小説です。

 そのアプリを利用し、学校活動、恋愛など、高校生の青春を描くストーリーです。

 

 私は仕事柄、マッチングアプリと聞くとドキドキしてしまいます。

 昨今のSNSの進展で子どもたちが被害者になり、ときには加害者になることがあります。

 

 そんなことを考えながら読んでいましたが、いろいろな境遇を背負う高校生でありながらも、しっかりとした考えを持っていることに安堵感を得ました。

 

 登場する高校生は、それぞれ個性があり家庭環境も様々でしたが、誰しもその心の中に抱える答えの出せない何か、その背景について、より具体的に描いてもらえたら、もっと若者の気持ちや大人たちがすべきことを理解してもらえるのかなぁと思ってしまいました。

 

 私が高校生のときはどうだったかな。部活と受験の記憶だけで、しかも共学ではなかったので楽しかった思い出はあまりないですね。

 

 現代の子どもたちも本作品に登場する高校生のように、心の中で悩み、葛藤し、そしてしっかりとした意志へと結び付けてくれること願います。

 

 加藤さんは人気アイドルで多忙の中、作品を書けるのは素晴らしい。ジャニーズの皆さんは何をしても器用ですね。

 

 忙しいからできないというのは言い訳なのだと感じました。

 

 私は、きょうからだいぶ早めの第2の人生のスタート。読書の時間を増やしながら、新たなことをさがしていきたいと思っています。

 今後ともよろしくお願いいたします。

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         新潮社(2020)