【あらすじ&ひとりごと】
湊かなえさんの放つ毒が、体からだいぶ抜けてきたのかもしれません。
選択する本棚に積まれた次の作品は、迷わず湊さんの『リバース』でした。
主人公・深瀬和久は平凡なサラリーマン。 趣味はおいしいコーヒーを淹れること。
深瀬は、自宅近くのコーヒー店に通い、そこで越智美穂子と出会う。
その後、何度か店で彼女と会ううち、交際するようになる。
あるとき、美穂子に告発文が届く。
そこには、「深瀬和久は人殺しだ」というもの。
深瀬は、人には隠していた過去があった。
それは大学時代にゼミ仲間同士で旅行に行ったときのことである。
遅れて到着するひとりのメンバーを迎えにいくため、飲酒していることを知りながら、一人に悪天候の中、車で迎えに行かせ、道中事故に遭い帰らぬ人となる。
誰も知らない本当の結末が最後に待っています。
湊さん特有の「毒」が後から効いてきます。
さすが「イヤミス」の女王です。
止めようかと思いながら、また読んでしまいます。