ふでモグラの気ままな日常

読書をこよなく好む早期退職した元公務員が、読んだ本の紹介を中心に、日頃気づいたことや感じたことなどについて、気ままにひとりごとを発信する雑記ブログ

【読書】『連続殺人鬼カエル男』『連続殺人鬼カエル男ふたたび』中山七里 著

宝島社(2011 2019)

【あらすじ&ひとりごと】

 タイトルの「カエル男」と、その表紙の可愛らしさが目に付き、手にした中山七里さんの『連続殺人鬼カエル男』、『連続殺人鬼カエル男ふたたび』。

 ところが、頁を開いて各章のタイトルを見るともう戦慄は始まっていました。

 

 マンションの13階からぶら下げられた女性の全裸死体が発見される。

 そこには、「きょう、かえるをつかまえたよ」という幼児が書いたような文字の稚拙な犯行声明文が残され、街を恐怖と混乱へと陥れる殺人鬼「カエル男」による犯行が始まる。

 この作品は、残忍極まりない連続殺人事件のなかに、刑法39条の是非を問う社会派小説として整えつつ、二転三転するミステリー作品です。

 

 目を背けたくなるような方法での殺人、残酷さが際立っていて、最後まで心臓がバクバクでした。

 犯人と警察との格闘する描写が長くて、自分自身も痛みを感じながら、眉を寄せ、顔を歪ませて読んでいました、きっと。

 ちょっぴり後味の悪さも感じるけど、これが社会への訴えなのかなぁとも思います。

 

 貴志祐介さんの『黒い家』や五十嵐貴久さんの『リカ』を読んだ以来の恐怖でした。とてもおもしろかったけど、何だか夢でうなされそうだなあ。