ふでモグラの気ままな日常

読書をこよなく好む早期退職した元公務員が、読んだ本の紹介を中心に、日頃気づいたことや感じたことなどについて、気ままにひとりごとを発信する雑記ブログ

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

【読書】『かがみの孤城』 辻村深月 著

【あらすじ&ひとりごと】 辻村深月さんの2018年本屋大賞受賞作品です。 中高生が抱える心の痛みを辻村さんは的確に描き、いつも読者の一人として私は心をえぐられるような気持ちになりますが、読後はいつもすべてをやさしく包み込んでくれるような温か…

【読書】『祈りのカルテ』 知念実希人 著

【あらすじ&ひとりごと】 知念実希人さんの作品を読むのは、本作が3冊目です。 六編が収録された心温まる医療ミステリーです。 コロナ渦が続く中、肉体的・精神的にも疲弊する厳しい状況に置かれながらも、日夜自身の使命を全うする医療関係者を思いながら…

【読書】『ラプラスの魔女』 東野圭吾 著

【あらすじ&ひとりごと】 東野圭吾さんの作家デビュー30周年記念作品です。 櫻井翔さん主演で映画化されました。 温泉地で発生した2件の硫化水素中毒事故から解き明かすミステリー。 遠く離れた2つの温泉地で硫化水素による死亡事故が発生し、研究者で…

【読書】『島はぼくらと』 辻村深月 著

【あらすじ&ひとりごと】 辻村深月さんの作品は、ホラーもあり、青春小説もありで、ジャンルが幅広い。 高校生を主人公にした作品も多く、思春期の心を繊細にあらわす言葉が切ないながらも、気持ちを軽くしていく。 本作は、その高校生が主人公で、島暮らし…

【読書】『 i 』 西 加奈子 著

【あらすじ&ひとりごと】 西加奈子さんの作品を初めて読んだのは、直木賞を受賞した『サラバ』でした。そのときは、とても衝撃を受けました。 西さんの文章の深さと重さを本作からも感じました。 アメリカ同時多発テロやシリアの内戦、そこを逃れる難民男児…

【読書】『ダークゾーン』 貴志祐介 著

【あらすじ&ひとりごと】 貴志祐介さんの作品は、日本ホラー小説大賞を受賞した『黒い家』から読み続けていますが、本作『ダークゾーン』、長編でもあり期待して手に取りました。 長崎市の端島、通称・軍艦島を舞台に、仲間とともに場所も状況もわからない…

【読書】『桜風堂ものがたり』『星をつなぐ手 ー桜風堂ものがたりー 』 村山早紀 著

【あらすじ&ひとりごと】 村山早紀さんの『百貨の魔法』を読んでとてもよかったので、その続編の『桜風堂ものがたり』、『星をつなぐ手 ー桜風堂ものがたりー』を続けて読みました。 前作に続いて、心を温かく、豊かにしてくれました。 前作の『百貨の魔法…

【読書】『みかづき』 森 絵都 著

【あらすじ&ひとりごと】 森絵都さんの作品をはじめて読みました。 教育への一途さに圧倒されました。 戦後のベビーブームと経済成長を背景に、昭和から平成の塾業界を舞台にした物語です。 日本における学習塾の変遷、そして教育論、とてもスケールの大き…

【読書】『リバース』 湊かなえ 著

【あらすじ&ひとりごと】 湊かなえさんの放つ毒が、体からだいぶ抜けてきたのかもしれません。 選択する本棚に積まれた次の作品は、迷わず湊さんの『リバース』でした。 主人公・深瀬和久は平凡なサラリーマン。 趣味はおいしいコーヒーを淹れること。 深瀬…

【読書】『元彼の遺言状』 新川帆立 著

【あらすじ&ひとりごと】 「このミステリーがすごい!」大賞受賞作品です。 とてもコミカルなミステリーで、主人公の弁護士・剣持麗子の個性が、それを助長するように愉快に描かれています。 最近、医師や弁護士の作家さんが増え、自身の携わる仕事に関わる…

【読書】『滅びの前のシャングリラ』 凪良ゆう 著

【あらすじ&ひとりごと】 凪良ゆうさんの作品を読むのは2作目です。 はじめて読んだ作品が『流浪の月』で、心の動きを表現する文章に衝撃を受けました。 『一ヶ月後、小惑星が地球に衝突します』突然の人類滅亡の宣告。 学校でいじめを受ける江那友樹17…

【読書】『お見世出し』 森山 東 著

【あらすじ&ひとりごと】 森山東さんの作品をはじめて読みました。 本作は、2004年に日本ホラー小説大賞の短編賞を受賞しています。 当時私は、毎年同賞の受賞作を好んで読んでいましたが、森山さん(当時のペンネームh大和王子さん)の作品には気付きませ…