【あらすじ&ひとりごと】
不思議な物語でした。
変わり者の民族学者と院生の教え子が研究にために日本各地を旅する物語です。
はじめは、偏屈な民族学者に疑問を抱きながらも、徐々に読み進めるうち、寡黙の中に筋の通った人間性に惹かれていきました。
こんな素敵な人に師事できるのであれば、学力だけでなく、人としての心も育てられるのだろうと感じました。
教え子とウイスキーを飲む場面は、弟子としてすでに認めながらも、このとき完全に互いの師弟としての気持ちが繋がったような気がしました。
読後感がさわやかです。