ふでモグラの気ままな日常

読書をこよなく好む早期退職した元公務員が、読んだ本の紹介を中心に、日頃気づいたことや感じたことなどについて、気ままにひとりごとを発信する雑記ブログ

2022-01-01から1年間の記事一覧

【読書】グリム童話『夜うぐいすとめくらとかげの話』『うまい商売』

『完訳グリム童話集(一)金田鬼一訳』その5 『夜うぐいすとめくらとかげの話』〈KHM6〉 【あらすじ&ひとりごと】 昔、目玉を一つずつしか持たない「夜うぐいす」と「めくらとかげ」が仲良く暮らしていました。 ある時、うぐいすは婚礼に呼ばれますが、自…

【読書】『ひと』小野寺史宜 著

【あらすじ&ひとりごと】 小野寺史宜さんの本を初めて読みましたが、とても素敵な作品でした。 先行き不安で悲しい現実を突きつけられているのに、なぜかニンマリと微笑ましくストーリーが進んでいく。 鳥取から上京し私大に進学した主人公・柏木聖輔20歳…

【読書】『火のないところに煙は』 芦沢央 著

【あらすじ&ひとりごと】 芦沢央さんの本は初めてです。作風も知らず、予備知識もなく手にした本、『火のないところに煙は』。 本書はホラー作品なのか、怪談の実話なのか。 ストーリーは、小説新潮から作家(私)に「神楽坂を舞台にした怪談」の執筆依頼が…

【読書】グリム童話『狼と七匹の子やぎ』『忠臣ヨハネス』

『完訳グリム童話集(一)金田鬼一訳』その4 『狼と七ひきの子やぎ』<KHM5> 【あらすじ&ひとりごと】 お母さんやぎと7ひきの子やぎがいました。 ある日、お母さんやぎが森へ食べ物をとりにいくため、7ひきの子やぎを呼び寄せ言い聞かせました。 「お…

【読書】『晴天の迷いクジラ』 窪美澄 著

【あらすじ&ひとりごと】 窪美澄さんの10年程前の作品です。 先日、ある中古本の書店からの送信メールを見ていたら、書店ランキングされた過去の作品の記事があって、気になった作品10冊を購入しました。 そのうちの1冊がこの『晴天の迷いクジラ』。 窪さん…

【読書】『素敵な日本人』 東野圭吾 著

光文社(2017) 【あらすじ&ひとりごと】 東野圭吾さんの九編からなる短編集です。一編がどれも30頁程度で、隙間の時間を利用して気軽に読むことができました。 東野さんのミステリーは、読み落としがないよう心して読まねばという意識を強く持ちます。 でも…

【読書】グリム童話『こわがることをおぼえるために旅にでかけた男の話』<KHM4>

『完訳グリム童話集(一) 金田鬼一 訳』その3 『こわがることをおぼえるために旅にでかけた男の話』<KHM4> 【あらすじ&ひとりごと】 父親と息子二人の家族がいました。兄は賢くて気が利き何でもできましたが、弟は何もできません。 人々は弟を見る…

【読書】『魔女たちは眠りを守る』 村山早紀 著

KADOKAWA(2020) 【あらすじ&ひとりごと】 村山早紀さんらしい優しいタッチで、絵本のようで童話のようで、子どもの頃に読み聞かせをしてもらったことがあるような、温かい気分にさせてくれる作品でした。 本作品は、人の地にひっそりと暮らす魔女が、人々…

【読書】グリム童話『猫とねずみとお友だち』<KHM2> 『マリアの子ども』<KHM3>

『完訳グリム童話集(一) 金田鬼一 訳』その2 完訳グリム童話集 金田鬼一訳 『猫とねずみとお友だち』<KHM2> 【あらすじ&ひとりごと】 猫がハツカネズミと知り合いになって一緒に暮らすことになります。 猫とネズミは冬に備え、小さい壺に入ったフ…

【読書】『くじら島のナミ』 浜口倫太郎 著

【あらすじ&ひとりごと】 子どもの頃にあまり読書をしなかったせいか、私は児童書を読むことが好きです。書店では必ず児童書コーナーに行きます。 優しい世界観が心の清涼剤になるのかもしれません。 浜口倫太郎さんの『くじら島のナミ』は、文字や頁の体裁…

【読書】グリム童話『蛙の王様 鉄のハインリヒ』<KHM1>

『完訳 グリム童話集1 金田鬼一 訳』その1 以前から『グリム童話』をもう一度読み直してみたいと思っていました。 子どもの頃、代表的な物語は読んだことがありますが、いったいどのくらいの物語があるのか。 実際、岩波書店さんの『完訳グリム童話集』を…

【読書】『食堂かたつむり』 小川糸 著

【あらすじ&ひとりごと】 小川糸さんの作品は『ツバキ文具店』『キラキラ共和国』『ライオンのおやつ』を読みましたが、『食堂かたつむり』はそれ以前(2008年)に刊行されたもので、イタリアの文学賞バンカレッラ賞料理部門賞を受賞した作品です。 今回も…

【読書】『真夜中のたずねびと』 恒川光太郎 著

【あらすじ&ひとりごと】 恒川光太郎さんの『真夜中のたずねびと』を読みました。 本作品は、「ずっと昔、あなたと二人で」「母の肖像」「やがて夕暮れが夜に」「さまよえる絵描きが、森へ」「真夜中の秘密」の5篇からなる短編ホラーです。 本の帯には「忍び…

【読書】『少年と犬』 馳星周 著

【あらすじ&ひとりごと】 馳星周さんの作品『少年と犬』を読みました。直木賞受賞作です。 馳さんの作品を読むのは久しぶりで、かれこれ20数年ぶりになるかと思います。 馳さんの作品といえば、いくつか読んだ中でもやはり「不夜城」 新宿歌舞伎町を根城とし…

【日帰り旅】五千頭の龍が昇る聖天宮

このゴールデンウィークに埼玉県坂戸市にある台湾の神社「五千頭の龍が昇る聖天宮」に行ってきました。 その名のとおり龍が建物や壁、絨毯などに描かれ、その数は五千頭。 この坂戸市にある台湾の神社のほかに、横浜などにもあるそうですが、ここが一番古い…

【読書】『罪人の選択』 貴志祐介 著

【あらすじ&ひとりごと】 貴志祐介さんの『罪人の選択』を読みました。 本作品は短編集です。 「夜の記憶」「呪文」「罪人の選択」「赤い雨」の4編が収録され、連作ではありません。 表題作である「罪人の選択」以外の3編は、遠い未来で異星人に侵略され…

【読書】『マーダーハウス』 五十嵐貴久 著

【あらすじ&ひとりごと】 コロナワクチン副反応の呪縛からやっと解放されました。 その間、休み休み、五十嵐貴久さんのサイコミステリー『マーダーハウス』を読みました。『リカ』シリーズ以来です。 そのタイトルのとおり、「殺人の家」 発熱で発汗と朦朧…

コロナワクチン接種しました💉

きょうの午前中にやっと3回目のワクチンを接種しました。 今回は、かかりつけ医ではなく、モデルナを採用している集団接種会場に行きました。 というのも、2回目までがファイザーでしたので、3回目は交互接種をしたかったためです。 よくわかりませんが、交…

【読書】『危険なビーナス』 東野圭吾 著

【あらすじ&ひとりごと】 東野圭吾さんの『危険なビーナス』を読みました。 本作品は、妻夫木聡さんの主演でドラマ化されているのですね。観ていませんが、妻夫木さんがあまりに爽やかなので、原作からは想像がつきませんでした。 でも妻夫木さんならきっと…

【読書】『ムゲンのi』 知念実希人 著

【あらすじ&ひとりごと】 現役医師の知念実希人さんの作品を読むのは、これで6作目です。上下巻でしたが、今までとは違っていて、とても興味深くさらっと読むことができました。 本作品は、ファンタジーの世界に医療が加わり、さらに推理小説となっていま…

【旅】石垣島から離島へ、そして沖縄本島を満喫

石垣島に滞在し、西表島、竹富島を満喫、その後、昨日から沖縄本島を訪れています。 きょうは、万座毛、ナゴパイナップルパーク、古宇利島、美ら海水族館、御菓子御殿に行きました。 万座毛 恩納村の岬でコバルトブルーの海が広がり、とてもきれいでした。「…

【旅】石垣島から西表島、竹富島に行きました

昨日から沖縄を訪れています。 仕事を退職し、今時間がとれるときに思い切って遠方へ出掛けてみました。 関東も暑いようですが、沖縄はとても暑いです。皆さん、半袖短パンの服装です。 昨日は石垣島の海を満喫しました。 石垣島・川平湾 20代のときは、好ん…

【読書】『心淋し川』西條奈加 著

【あらすじ&ひとりごと】 西條奈加さんの直木賞受賞作品『心淋し川』(うらさびしがわ)を読みました。 本作品は、表題作である「心淋し川」のほか「閨仏」(ねやぼとけ)「はじめましょ」「冬虫夏草」「明けぬ里」「灰の男」の全6編からなる連作短編で、…

【読書】『八月の銀の雪』 伊与原 新 著

【あらすじ&ひとりごと】 伊与原 新さんの『八月の銀の雪』を読みました。 伊与原さんの作品は初めてです。 本作品は、表題作の「八月の銀の雪」のほか、「海へ還る日」「アルノーと檸檬」「玻璃を拾う」「十万年の西風」の全5作から構成される短編集です…

モグラの散歩道⑦今年の桜

【お散歩】 久しぶりにきのう、きょう、散歩をしました。曇っていて午後から雨模様の予報。 いつもの散歩コースには、「袋川」という小さな川があり、その土手にはたくさんの桜が咲いています。 このまちでは、袋川の桜は名所になっていて、以前は出店が並び…

【読書】『オルタネート』 加藤シゲアキ 著

【あらすじ&ひとりごと】 ジャニーズ 「NEWS」の加藤シゲアキさんの作品『オルタネート』を読みました。 読み終わるまで少し時間がかかってしまいました。 というのも、昨日、私は勤め先を退職したことと、年度末もあり3月はなかなか本を読む時間がとれませ…

【読書】『ミステリークロック』 貴志祐介 著

【あらすじ&ひとりごと】 貴志祐介さんの作品は、ときどき目に留まると出版順に購入し読んでいるつもりでしたが、この作品はシリーズ4作品目だということを知りませんでした。 このシリーズを初めて読みました。 本作は、表題作『ミステリークロック』のほ…

【読書】『未来』 湊かなえ 著

【あらすじ&ひとりごと】 湊かなえさんの『未来』を読みました。 湊さんの作品には心して読むようにしていますが、今回も強く気持ちを揺さぶられます。 本作品は、どこにも居場所がない10歳の少女が自分に届いた手紙を支えに生きていく物語で、そんな子ども…

【読書】『レフトハンド・ブラザーフッド』 知念実希人 著

【あらすじ&ひとりごと】 まとめ買いした知念実希人さんの作品を前回に続いて読みました。 本作品は、医療ミステリーではありませんでした。 タイトルから何となく推測することができました。 知念さんの作品は、どれも人が人を思うことの大切さが描かれて…

【読書】『ひとつむぎの手』 知念実希人 著

【あらすじ&ひとりごと】 現役医師である知念実希人さんの医療ミステリーです。 タイトルの意味を思いながら読みました。 期待どおりでした。 大学病院で過酷な勤務に耐える心臓外科医を目指す平良祐介は、医局の最高権力者である赤石教授から、研修医3人…